何故か?ずっと挑戦したかった滝行。
敢えて寒い時に…
とても、いい体験ができました。
とある山の中にて白装束を身につけて。
宿坊から滝行の場所までは山の中を歩くこと約40分。
11月1日の山はもう紅葉も始まり吐く息が白かった。
到着した日は日が暮れる頃にまず1回目の滝行。
しばらく歩いた体はポカポカしていて到着後には即、白装束に着替えて結界をくぐり、山・滝の神様にまずお参りを。
そして自分の魂に気合を入れてから滝行を行うのです。
山の中は気温が低く、もちろんこの時期の水温も低いのですが、何故か?魂に気合を入れると寒く感じなかったのです。
でも実際に滝に打たれてみると…
やっぱり冷た~~~い
師匠の気合で滝に入り、また師匠の気合で出ること3回を繰り返すのです。
力を抜いて!という師匠の声に抜こうとしても冷たくて、痛くて力が抜けなかった…
翌朝は日の出とともに2回目の滝行へ。
前日よりも更に気温は下がり、また雨もシトシト降っている状態。
ちょっと自分に甘くなり雨なら中止かな?と思っていたのもつかの間。
どうせ滝に濡れるのだから雨でも生きます!と師匠は顔色一つ変えずに出発しました。
傘も持たず白装束を背負い、私たちも足早に師匠を追いかけながら。
とにかく11月の雨の山は寒い。
手先も冷え、靴も雨に濡れて。
しかし戻ることはしたくない、と自分に喝を入れながら。
そして朝の滝行が始まりました。
前日は白装束を2枚羽織って行いましたが、朝の滝行は更に気合を入れるため、1枚で。
前日に体験しているから大丈夫だろうと思いつつ、足を水につけた瞬間、冷たいを通り越し痛かった。
前日と同様、力がなかなか抜けませんでした。
滝に打たれる事を繰り返し最後の3回目の時。
何故か入った瞬間に「ふ~っ」と力が抜けた瞬間を体が今でも記憶しています。
その瞬間、冷たくない感覚・周りの音は聞こえず、ただひたすら頭上に落ちてくる水の音しか耳に入ってこなかった。
そして一瞬ですが、時が止まったかのような感覚といったらわかりやすいでしょうか?
滝に打たれている時間は短かったのだと思いますが、長く滝の中にいたような感じでした。
師匠の気合で目が覚めたように滝を出て、初の滝行体験を無事に終えることができました。
しっかりと心と体の余分なものを洗い流し、新たな自分に出会えたような気がしました。
帰り道は雨足も強まり、白装束を傘替わりに宿坊へ。
そして師匠からこんなお言葉をいただきました。
~人は究極を体験すると~
雨の寒い中での滝行はある意味究極を体験したことでしょう。
人は究極を体験すると何事にも感謝できるようになると。
究極の感謝とは今があること。
生きていることは勿論当たり前だけど、このことに感謝を忘れてはいけない。
人生を豊かに生きるヒントを与えていただきました。
滝行をして何か変わった?の質問に私はこう答えます。
一言で表現すると「 魂が座った感じ 」
意味わからないですよね~
でも今の私には、こう表現するしかできません。
また行きます!
